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2020.05.25

匠の技が楽しめる指輪

表面に装飾のない滑らかな面を楽しめるシンプルな結婚指輪も素敵ですが、細かな装飾の『手彫り』施された緻密なデザインの指輪も美しいものです。まるで一つの美術品のような、美しく繊細な模様に思わずうっとりしてしまいます。彫りの凹凸の部分は光に当たると影になる部分ができ、そこから生まれるコントラストは素材の色や模様によって様々な表情を生みます。指輪本体にしっかりと刻みつける手彫りの模様は、品がありながらも立体的にキラキラと輝くことが特徴です。

写真の指輪は『唐草模様』『オリーブ模様』の手彫りを施したものです。結婚のモチーフとしてよく使用される唐草模様は『繁栄・長寿』を、オリーブは『平和・知恵』を表しており、どちらも縁起のいい素敵な模様です。手彫り加工は唐草、オリーブ以外にも様々な模様のオーダーを受け付けています。当工房では、工房の職人による手彫りのオプション加工をご用意しています。今回はこの“手彫り”とは何か、どんなオプションなのかについてご紹介していきます。

この“手彫り”という技法は古くから日本に伝わる金属の伝統工芸の技の一つで、1000年以上の歴史を持ち多くの人々を魅了してきました。元は神社仏閣の装飾や仏具、茶道などで使用する茶道具などの鏡面を彫刻するために生まれた技法でした。これらを『和彫り』といい、他にも刀剣の装飾やライターなどにも使われています。国宝となっている金属工芸品はこの手彫りの加工を施してあるものが数多く存在しています。 これらの精密な模様は専用の金鎚と『たがね』と言われる先端の尖った棒状の道具です。このたがねの先端を、金属の表面にあて、反対の部分を金鎚で叩きながら滑らせるようにひとつひとつ彫っていきます。完成直前に行う失敗の許されない精密な作業のため、修行を積んだ職人にしか成せない技で卓越した彫りは金属が浮き上がって平面状にあるものでも立体的に見えるほどです。手作業で彫りこまれた模様は圧巻ですので京都で観光する際にぜひ彫り模様に注目してご覧になってみてください。

ついぶ京都工房で指輪に手彫り加工オプションを行う際は、指輪手作り体験にて指輪が完成した後に職人が丁寧に作業させていただきます。指輪にご希望の模様の下絵を施して一筋一筋彫り込んでいき模様を完成させます。模様を指輪全体に彫り入れたり一部分に加工したりと模様の位置や、思い出の花のモチーフやお二人のイニシャルなど模様の雰囲気などをお決めいただけます。1周全体に入れる手彫り加工はストレートの指輪に、ウェーブのある指輪にはワンポイントで入れる手彫り加工が相性抜群ですよ!ダイヤモンドや誕生石など、宝石を一緒に留めるのもアクセントとしてピッタリです。素材にシルバーを選んだ際には『いぶし』という加工オプションを追加すると、銀古美のようなアンティーク風の味わい深い印象になります。彫りを入れる範囲や内容によって料金や加工のためのお預かり期間が変動しますので、詳しい料金や期間についてはお見積もりさせていただきます。加工の完成後の指輪はは店舗受け取り、又はご自宅へのお届けかを選ぶことができるので遠方にお住まいの方でも安心ですよ。

古くから伝わる日本の伝統技法をあしらった結婚指輪を結婚の記念に残してみませんか?指輪に彫り込まれた美しい模様は褪せることなく二人と一緒に輝き続けてくれるでしょう。ふと目に入るだけで当時の懐かしい記憶を呼び起こしてくれそうです。ついぶ京都工房では、手彫り加工の他にもオリジナリティを表現できる様々なオプションをご用意しております。「世界に一つだけの指輪を作りたい」「二人らしさのある指輪が欲しい」という方にピッタリです。おすすめのデザインや制作された方の手作り指輪の写真を当工房のインスタグラムにて紹介しておりますので、ぜひご覧になってください。また質問等がございましたらお気軽にお問い合わせください。